自由な思考の流れ
らくがきは、一見、子供の遊びや一時的な気晴らしとして認識されがちですが、私はそれを、制約から解放された自由な思考の流れの象徴として捉えています。この自由な思考の流れを感じられる在り方が、自身に染み付くことで、どんな時も思考の柔軟性を引き出すことが可能となり、私たちにあるクリエイティビティを活性化してくれるものだと考えています。
らくがきスターとは
「らくがきスター」は、思考を柔軟にし、創造性を引き出すことを目的としたアートプログラムです。らくがきスターをしていただくと、個性豊かなキャラクターが生まれます。この生まれたキャラクターを集合させることで、その集団が調和した瞬間が表現されます。また、生まれたキャラクターをアニメーションにするとまた見え方が変わります。
「らくがきスター」は、学校や企業のプロモーション活動や教育プログラムとしても活用することができます。
①プロモーション事例 集合画像
人参の王様
②プロモーション事例 アニメーション
テン・ビン様
web、sns戦略、展示会など
「クリエイティブな人」と聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか?多くの人は、アーティストやデザイナー、作家など、特定の職業に従事している人々を思い浮かべるかもしれません。しかし、クリエイティビティは特定の分野に限られた能力ではなく、私たち全員が日常生活で発揮できる力です。
クリエイティブな人々には、共通していくつかの特徴がありますが、最も重要な点は「創解体験」の多さです。この創解体験とは、既存の枠組みにとらわれず、自分自身で新しい答えを考え、答えを出す体験を指します。その量と質を高めることで誰もがクリエイティブな人間になれます。
創解体験の総量が多い人は、問題に直面したときに、常に新しい視点やアプローチを見つけ出すことができます。これは、単に「考える力」があるというだけでなく、実際に試行錯誤を繰り返し、失敗を恐れずに挑戦し続けた経験が豊富であることを示しています。
クリエイティブな人は、一つの問題に対して複数の解決策を持っていることが多く、それは日常生活や仕事、趣味などさまざまな場面で役立っています。例えば、ある課題に直面したときに、既存の方法ではうまくいかない場合、クリエイティブな人は新しいアイデアやアプローチを見つけ出すために、過去の経験や知識を活用し、柔軟に対応します。
また、クリエイティブな人は争う必要がなくなります。それは互いにとってベストな解をその場で創り出すことができるからです。
コンセプト
誰もがらくがきの天才
自由に落書きができる状態というのは、子供の頃に誰もが持っていた成長と共に忘れがちな大切な力です。この「大切な力」をまた思い出すための時間を設けることで、柔軟な思考力や穏やかな時間を過ごす力を育むことができます。「らくがきスター」は、心地よい価値観を保つことができ、創造性に溢れた人材を育成することを目的としています。
この在り方は誰もが持っていた、大切なクリエイティブなプロセスの一部です。
このコンセプトの背後には、子供の頃に持っていた「自由に描く力」や「無意識のうちに表現できる力」を再び思い出し、それを大人になってからも活かしていくという考え方があります。
子供の頃、私たちは何の制約もなく、好きなものを好きなように描いていました。それは純粋な表現であり、特に結果や完成度を気にすることはありませんでした。木が青くても、空が緑でも、誰もそれを否定することなく、ただその瞬間の創造力を楽しむことができていたのです。こうした自由な表現ができる在り方こそが「誰もがらくがきの天才」である理由です。
私たちは誰しも、元々自由でクリエイティブな力を持っており、その力を活かすことで、誰もが自分なりの表現を楽しむことができるのです。
しかし、成長するにつれて、私たちは社会のルールや他者の期待に応えようとするあまり、次第に自由な創造力を抑え込んでしまうことが多くなります。例えば、学校での美術の授業や仕事のプレゼンテーションなど、特定の基準や評価が存在する場面では、私たちは「上手に描くこと」や「正しい答え」を求められ、その中で自由な発想や個性的な表現が制限されてしまうのです。こうした環境の中で、私たちは次第に自分の創造力に自信を失い、絵を描くことや何かを表現することが「難しい」「自分にはできない」と感じるようになります。
このような固定観念を解きほぐし、再び「らくがきの天才」である自分を思い出すためには、まず「自由に描くことの楽しさ」を再発見することが大切です。らくがきは、特定の技術や完成度を求められるものではなく、ただ自分が感じたままに手を動かし、線や形を描き出すというシンプルな行為です。
大切なのは、そのプロセスを楽しむことであり、結果にとらわれないということです。こうした在り方を通じて、私たちは再び子供の頃のような自由な発想や創造力に近づいていくことができ、その力を取り戻すことができます。
多くの人は、創造的な活動はアーティストやデザイナーのような特別な才能を持つ人々にしかできないものだと思いがちです。しかし、創造力は私たち全員が持っている力です。私たちは、絵を描くときや何かを作り出すときに、どうしても「完成品」を意識してしまいます。上手に描かなければならない、素晴らしく仕上げなければならないというプレッシャーがかかることで、自由な発想や自己表現が制限されてしまうのです。しかし、らくがきはそのようなプレッシャーを一切取り除き、ただ「描く」という行為そのものを楽しむことができる活動です。この自由さこそが、創造力を最大限に引き出す在り方に繋がっています。
背景
現代社会においては、私たちは効率や成果が重視される傾向が強く、創造的な思考や自由な発想が軽視されがちです。私たちは、決められたルールや枠組みの中で結果を出すことを求められ、それに適応するために、日常的に思考や行動が制限されています。このような状況では、新しいアイデアや革新的な発想を生み出すことが難しくなり、結果として創造的な解決策を見つけることができなくなってしまいます。
私たちは日々多くの情報や外部からの制約に囲まれて生活しています。仕事や生活、勉強においても、すべての行動が何らかの枠組みやルールの中で進められることがほとんどです。その結果、私たちは無意識のうちに創造的な自由を犠牲にし、決められた答えを見つけることに集中しがちです。
すべてがデジタル化され、合理性や効率が重視される中で、このような無意識的で自由な発想が失われやすく、その結果、私たちが抱える課題に対する解決策も、従来の枠組みに囚われたものになりがちです。
しかし、らくがきができる柔軟な在り方でとりくむことで私たちは新しいアイデアや解決策を自然に生み出し、創造的な問題解決の質や力を高めることができます。
らくがきができるその背後には「柔軟な思考」が必要です。この柔軟な思考は、現代社会においてもっとも失われがちな「人間らしさ」「自分らしさ」などの維持にも繋がっています。日々、利便性や生産性を追求される中で暮らしていると、それが判断基準となり、無意識に「人間らしい」「自分らしい」豊かさを排除してしまいやすいです。そのようにそれらを犠牲にしていくと、私たちは次第に自分が何を感じ、何を求めているのかさえも分からなくなります。豊かな人生とは何か、心が満たされる瞬間とは何か、それを考える余裕さえ失っていきます。
プログラムの目的
「らくがきスター」の最も重要な目的は、こうでなければいけないと思い込み、自分を苦しめていたり、自分の可能性を阻害している硬直した思考を解きほぐし、思考の柔軟性を高めることです。
硬直した思考は、自己受容を低下させます。
そうなると、同時に他を受け入れる力も低下します。そのような在り方は、些細なことで争いや摩擦を引き起こしやすいです。
らくがきスターは、自由な発想と柔軟な思考をとりもどし、1人1人の中にあるクリエイティブな力を高めます。それは感覚を研ぎ澄ませ、直感と結びつけることで、自己表現の幅が自然と広がるアート体験です。このプログラムを通じて、参加者は自由な発想を楽しみ、前向きなクリエイティブな視点を養います。
らくがきスターの可能性
「らくがきスター」は、ただの個人活動としてだけでなく、さまざまな場面で活用できる可能性を持っています。例えば、学校や企業のプロモーション活動、教育プログラムとしての利用が挙げられます。
学校では、子どもたちの創造力を育てるための教材として、また企業では、従業員の発想力を引き出し、チームワークを強化するための研修プログラムとして活用することができます。特に、現代の教育やビジネス環境においては、創造的な思考や問題解決能力が求められているため、「らくがきスター」はそのニーズに対応したプログラムになっています。
「らくがきスター」の魅力は、あらゆる人々に楽しんでもらえるという点にあります。特別なスキルや経験がなくても、誰でも自由に楽しむことができるため、子どもから大人まで幅広い層に対応しています。参加者は、ただペンやクレヨンを使って自由に描くだけで、自分の中にある感情や思考を表現することができ、そのプロセスを通じて自己発見や成長を体験することができます。また、完成した作品やキャラクターを他の参加者と共有することで、相互理解や共感が生まれ、新しい人間関係が築かれることもあります。
「らくがきスター」は、教育現場でも非常に効果的なプログラムとして機能します。特に、子どもたちの創造力を育むためのツールとして、自由な表現を促すことができ、従来の教科書的な学びとは異なる体験を提供します。例えば、子どもたちが描いたキャラクターをもとに、物語を作ったり、グループで協力して一つの作品を完成させたりすることで、創造力だけでなく、協調性やコミュニケーション能力も養うことができます。また、絵を描くことに苦手意識を持つ子どもたちにも、らくがきという自由な形で自己表現をする機会を提供し、成功体験を積むことができるため、自信をつけることができるでしょう。
企業のプロモーション活動や教育プログラムにおいても、「らくがきスター」は非常に効果的です。企業は、従業員の創造力を引き出すために、このプログラムをワークショップとして導入することができ、チームビルディングの一環としても活用することが可能です。自由な発想で描かれたキャラクターを集めることで、チーム全体のクリエイティビティが高まり、新しいアイデアが生まれる土壌を作り出すことができます。さらに、描かれたキャラクターをアニメーションにすることで、企業のプロモーション活動にも活かすことができ、SNSやWebサイトでの活用により、視覚的に強いインパクトを与えることが可能です。
★らくがきスター詳細
「らくがきスター」は感覚的に思考していくことで感性と直感と発想が画材に変わる瞬間を楽しむ時間です。
ここでは、特定の技術や完成度を追求することはありません。心地よく色と線を操ることに焦点を当て、感情を色に変換し、それをアートに昇華します。無心に楽しみ、感じるままに「らくにかく」ことを優先します。例えば、「自由に噴火する山」や「木、滝、海、空」などの簡単なテーマを描くことで、絵描きに対する苦手意識を徐々に取り除いていきます。
色鉛筆を用いて、基本的な形状「○△□」から連想するモノを描く練習をします。例えば、○は太陽やスイカ、△は人参やトライアングル、□は窓やチョコレートなど、思いつくものを自由に描いていきます。
前ステップで連想した「○△□」の形を組み合わせ、新たな形やイメージを作り出します。これにより、想像力と創造力が更に刺激されます。これに目や口や身体をつけるとキャラクターになります。
思考や感覚が自由になってきたと感じたら、オリジナルのキャラクターの制作に取り組みます。
キャラクターのコンセプト、題名、キャッチコピーを考えます。ここでは、創造的なアイデアを具現化し、他者に伝えるための論理的な枠組みを作り出すことが求められます。
作成したキャラクターを元に、8コマから10コマ程度のストーリーを想像し、絵コンテを作り始めます。これにより、物語の流れと組立て方を学びます。
実績
このプログラムは、特に不登校生の自立を支援する学校法人西濃学園で導入され、絵を描くことに自信がなかった生徒たちが、各自オリジナルのキャラクターを生み出し、展示会を開催するまでにいたりました。
R4年2月3日〜2月13日 イオンモール大垣2Fギャラリーにて展示会開催。
R5年10月31日〜11月12日 モレラ岐阜にて展示会開催。
認定らくがきスター講師募集
らくがきスターの認定講師になりたい方はお問い合わせよろしくお願いいたします。