Germeプロジェクト

Germe

「双葉を通して見る世界」から生まれた「Germe」は、私たちが存在することを可能にしている見えないつながりや要素、 それを支えてくれる人々や環境、しっかり意識をしないと訪れない未来を形にした作品です。

Germe の名前の由来

ふたばなのにふたばじゃない。未来。

この作品は新たな生命の始まりとそれがもつ無限の可能性を象徴しています。 Germe はフランス語で「芽」を意味します。 新たな命の始まりを表すこの芽は、 双葉という形状で表現されます。 それは植物が種から発芽した時の最初の新芽の姿を 双葉として表していて、 その中には既に成長した植物の姿が見え隠れしています。 これが「ふたばなのにふたばじゃない」 という表現の起源です。

Germe が持っている意味

「一つに見えて一つではない」

この作品は多種多様な要素が絡み合い、 一つの姿を形成しています。 この複雑さは、現代社会において「人間の身体機能 では追いきれない繋がり」 や 「当たり前となり見落としてしまいやすい繋がり」を可視化したものでもあります。また、 色んな植物が集まり形成されることで、その背後には目に見えない遺伝的、文化的、精神的な繋がりや、 様々な要素が存 在することを表し、それらは一つの存在として認識しがちですが、 実際には過去からの繋がりを含めた、数えきれない関 係性から影響を受けている、 無数の集合体であることを示しています。

Germe が表す 「生物多様性」とは

生物学の常識では厳しい生存競争の中で、 有利なものが生き残り、子孫を残すという 「進化のルール」 と呼ばれるものが ありますが。 最新の研究から明らかになってきたのは、そのルールの奥に隠された、驚くほど深遠な仕組みです。

私たち人間は、 競争社会で生きています。 競争は、エネルギーを多く消費します。

また、自分だけが良ければいいという、周りを排除するような生き方は、 生物多様性の視点から見ると生き残れる確率が 低くなってしまうということです。それは、 個だけでは成り立たない世界で私たちは生きているからです。 自然はもしかしたら、競争するよりも助け合ったほうが、命を繋ぐことができることを、 教えてくれているのかも知れま せん。 だからこそ、繋がり合い、助け合う関係性が地球上には溢れているのではないでしょうか。 この領域が人間らしい 「心」を育む時間となると私たちは考えています。

Germe が目指す未来

Germe は植物が減ることなく増え続ける未来を象徴しています。それは植物が生存し、繁栄し、 地球全体を緑豊かな星にするというビジョンを視覚的に表現したものです。

今現在も技術の進化と共に、地球全体の森林はものすごいスピードで減っています。 私たちは「豊かな未来」を目指して、 Germe が目指す未来は地球にある植物が増える未来です。 その領域にある価値観がより人間らしい価値観を育んでくれる のではないかと思っています。その自然をどんどん失っています。

双葉について

Germe の形は双葉の形をしています。

双葉は見渡せばどこにでも確認できるくらいありふれているものです。 また、 大きな木ももとは双葉です。 今私たちは、足元に生えている双葉のような存在に気づく時間が足りていないように思います。 その 「尊さ」 と 「儚さ」 に気づくこと は、 日常の中で見落とされがちな価値を再確認し、いつまでもあるように見えて、 そんな保証がない当たり前に気づく時 間を社会の中に作り出すという目的があります。 私たちにとって身近に今ある当たり前は、なくならないと気づけないものだとしても、そこに気づくチャンスがもっと身近にあるとより良い世界になるのではないでしょうか。

そのために私たちはどこにでも生えているけれど、きちんと見ようと意識をしないと見えない、 双葉をモチーフにして「当たり前になると見落としてしまいやすい大切なこと」 をそのGerme を通して表しています。